#以下は11/11の話です。「大阪にて(1)」からの続き。


 ...で、次の目的地。既にお分かりの方は私のことを良く御存知で。
 阪急梅田駅とくれば当然!茶屋町チルコポルトでしょう。要するにゲーセン(爆)。

 ひとしきり散財した後、地下鉄に乗って難波へ。今回のもう一つの目的は、高島屋大阪店で開催中の「京都 清水寺展」(http://www.takashimaya.co.jp/osaka/culture/index.html)を見に行くことです。(注:展示は11/19で終わっています)

 もともと私は大阪にはあまり行かない上に、大抵の用事はJR大阪駅近辺で間に合わせてしまうため、難波というかミナミまで来るのは本当に久し振り。同じ大阪でもキタとミナミの雰囲気は全く違います。ビジネス&ターミナル色の濃い前者(といっても、一筋奥に入るといかにも大阪な商店街が出現したりしますが)に比べると、後者は雑多でパワフルで非常に庶民的。とりあえずどこを見ても551の看板が多すぎです(笑)。しかももれなく行列付き。かくも豚まん需要は強いのでしょうか...あれ、私にはちょっと脂が強すぎて苦手なんですけど。

 何はともあれ腹ごしらえを。行く先々に出現するゲーセンの誘惑をばっさばっさと切り倒し、せっかく難波まで来たのだから...と、話には聞けど行ったことのない洋食屋『自由軒』(http://www.jiyuuken.co.jp/)に向かうことに。

 明治43年創業、ここの「名物カレー」は超有名です。創業者がせっかちな大阪人のために考案したとかで、カレーとご飯が最初から混ぜ合わされ真ん中に生卵が一つ。ここは上品な薄味が好みですのおほほ、などと言わずにウスターソースを思い切りぶっかけて卵をぐちゃぐちゃに崩しながら食べましょう。もぐもぐ。
 ...いや、これはもう、美味しいとかそういった概念を超越した存在です。これが大阪庶民の味なのね、と理屈抜きにねじ伏せられてしまうそんな味。おそるべき老舗の力。

 食べ過ぎのお腹を少々もてあましつつ、何故かゲーセンへふらふらと。女性ギタフリストが珍しいのかどうか知りませんが、さすがに5,6人に眺められると緊張して仕方がないっす。はう。
 早々に引き上げていざ、清水寺展へ。

 清水寺の御本尊といえば、33年に一度しか公開されない秘仏の「十一面千手観世音菩薩立像」。去年がその33年振りの御開帳でした。当然、私も人混みをかき分けかき分け見に行ったのですが、薄暗い本堂の中で遠くから眺めるだけ。名高い清水型の独特のお姿もほとんど分からずじまい。
 しかし、今回の出開帳は御前立(通常安置用に作られた、本尊の姿を模した仏像)ではありますが、明るい場所で仏像を詳細に見ることが出来る機会なのです。しかも普段は非公開の奥の院の諸仏まで拝観できるというおまけつき。仏像好きの私にはたまりません。

 会場に入ってしばらく行くと、中央に御本尊御前立、周りには眷族たちがずらりと...そこに在るだけであたりが清浄な空気に満たされる存在。奥の院三十三尊は御本尊に比べるとやや素朴な感じもしますが、これまた独特の世界観を作り出しているように感じられます。仏像を美術品として評価しようと試みる私の中にも、やはり古来からの仏教思想が息づいているのでしょうか...
 何はともあれ御前立の像をじっくり鑑賞、造形美を堪能。幸せです。さらには横で解説されている清水寺関係者の美しい京都弁にもうっとり。真の京都弁というのはあれほど耳に心地よいのですね。

 そして最後は、千日前『アルション』のはちみつレモンクレープで一息つく。程良く甘味を効かせたクレープやケーキ類、あくまでもお菓子を引き立てるために少々薄目に入れた紅茶、そして何よりも落ち着いた店の雰囲気...大阪のケーキ屋で初めて「当たり」を引いた気分です。全体的なケーキ屋さんのレベルは明らかに神戸や京都の方が高いので。ここは私にとってミナミの拠点になりそうです(この際、引っかけ橋だの551だのアメリカ村だのはど〜でもいい)。

 ...あぁ、帰る前に三度ゲーセンに行ったことも付け加えておきましょうか(笑)。何やってんだ、私は。


コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

この日記について

日記内を検索